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――――― その日は、たまたま携帯のアラームが鳴る前に目が覚めた。 やけに重たい身体を起こすと、小さなソファのあまりから落ちないように俺に重なって寝る貴彰が寝息をたてていた。 かけていたシーツだけでは薄ら寒かったのか、ぎゅっと端を握っている。俺の寝起きで呆けている頭は、呆れの気持ち混じりでもぬけの空になった布団を見ているだけだった。 「…おら、貴彰、起きろ。朝だぞ」 「…ん…う…あと少し…」 「ほら、いいから起きろ。お前が起きなきゃ朝飯作れないんだからな」 貴彰の肩をゆすると眉間に皺を寄せて眠そうな目をこすった。それから、おはよう、とだけ言って渋りながらも俺の上から降りていく。触れていた分、少し涼しくなる。 と、同時にやっと動けるようになった。とりあえず、顔を洗いに洗面台に向かうと引き止めるように声をかけられた。 「パンはフレンチトーストかバターとメープルシロップぬったのがいい」 「はいはい、他には?」 「お湯わかしといてー」 「へいへい、仰せのままに」 ……… 「いっただきまーす」 「いただきます」 トーストが湯気をたてて皿の上に乗っかる目の前、手を合わせてから銀髪はそれにかぶりついた。 シロップとバターの合わさった食欲をそそる匂いが鼻腔を擽る。俺もお湯にインスタントのコーヒーを溶かす。 ドリップしたものより質は劣るものの、文句は言っていられない。それでもそこらの缶コーヒーはましだと俺は思う。 「あ、あのさ蒼斗、今度買い物付き合ってほしいんだけど」 「買い物? 何買うんだ?」 「服とか、色々。まあ、買い物というか蒼斗と久しぶりに二人きりのデートでもしたいなぁって」 「気色悪いこと言うな…まあ、それくらいなら付き合ってやるよ。いつがいいんだ?」 「そだね、明日でいい?」 「明日か」カレンダーを見てみると、予定は何も書き記されていない。 「ああ、いいぞ」 「ほんとに? やったね!」 返事を返すと、子供のように貴彰は喜んでいた。 その様子はまるで、昔のようで。 「……」 「あ、ここってペット大丈夫だっけ、気になってるのあるんだけど」 「……、…」 「蒼斗爬虫類とか両生類平気? 蛇か蛙飼ってみたいんだけど、いいかな?」 昔のように? 昔ってどんなだっけ。 昔の貴彰がいまいち思い出せない。容姿としては今みたいな髪の色ではなかった。 それ以外、仕草、癖、口癖は――? 『――お前なんて、死ねばいい』 「っ…!?」 「ちょっと、蒼斗聞いてるの?」 「え…あ、ごめん…」 「何、熱でもあるの?」 「いや、なんでもない。少しぼーっとしてただけだ。ごめん」 「病気だったら心配だから、気を付けてよ?」 不思議そうな表情で貴彰が俺を見る。それを、俺自身はどんな顔で見ていただろうか。 フラッシュバックした昨日の夢が、貴彰の首を絞めたものだとわかったなんて言えるはずがなかった。 一瞬の静寂を打ち切ったのは、テーブルの上から鳴る電子音だった。 この着信メロディは、京からの電話でしか鳴らない音だ。 そう判断し、急いで携帯を取る。画面を確認すると、確かに『京』という名前が表示されていた。 「もっ、もしもし、京かっ!?」 「…蒼斗?」 驚きで声が裏返った。京の声が返ってくる。愛おしい、世界で一番好きな声だ。 「どうしたんだよ、メールも返ってこなくなるし、心配だったんだぞ?」 「あ…ごめんなさい…」 「…わけは追々聞くよ。今すぐじゃなくていい。とにかく、連絡してくれてありがとう」 本当に安心した。思わず胸を撫で下ろす。安堵のため息まで出た。 「それで、どうしたんだ京」 「あ、あのね、明日…久しぶりに会いたいなって」 「明日か?」 「うん…なるべく早くに会いたくて。あっ、朝早く連絡してごめん…」 「いいや、気にしてないよ。それで、明日だっけ。暫く会ってなかったから、俺も会いたい」 ――あ。 言った後に気が付いた。気分が高揚しすぎて、貴彰との約束を一瞬忘れてしまっていた。 恐ろしくてテーブルの反対側の様子が見れなかった。 「それじゃあ、11時くらいに、私の家まで迎えにきてほしいんだけど、いい?」 「あ、ああ。大丈夫。それじゃあ、またな」 「うん、またね」 携帯の電源ボタンを押すのが惜しまれる。それは京も同じだったらしく、切れた後のあの嫌な音が聞こえない。 俺は「切るぞ」と一言だけ言うと、「うん」という相槌を合図に電話を切った。 携帯を耳から離し、恐る恐るため息を吐くと、ガンッという乱暴な音と共にテーブルが大きく動いた。 「蒼斗のばーか」 とても低く、怒りを含んだ声色でうなるように貴彰が言った。 テーブルの縁に足を掛け行儀がいいとは言えないような態度だったが、顔が恐ろしく無表情でどことなく気味悪く、何も言えなかった。 「た、貴彰、すまん…」 「……。俺、用事あるからしばらく出てる」 そう言って席を立ち、始終無言で身支度をし始め、あれが玄関から出ていくまで何も発せず微妙な空気だけがそこにあった。 ―――――――― 「ただいま」 日が沈み始めた頃、ドアの開く音と共に声がした。 「あー疲れた」と肩をもみながらリビングに向かう姿は悠々としており、朝方の様子はどこへやらといった感じだった。 荷物を置いて、そのままソファに寝転がり大きくため息を吐く。 「お帰り、貴彰。その…朝はごめん」 「……結局京さんのとこ行くんだろ? 謝るくらいならうんって返すなよ」 あいつの言い分はまったくだった。 顔も合わせていないから、表情は読み取れない。 「それでもごめん。京とは連絡しばらくとれなくて、久しぶりに会えるんだ。だから今回だけは、ごめん」 「もういいよ。二人っきりはまた今度だ」 「そんなことより、晩御飯まだ?」とうなる。 俺は無言でキッチンのほうへ向かうと、ふと気が付いたようにあいつが話しかけてきた。 「そういえばさ、蒼斗とレベッカさんの関係ってどんなのさ?」 「え?」 「ただのお隣さんにしては親しすぎるんじゃないか、と思ってね」 「友達だよ、友達。ただ…転校する前の高校にいた人に似てるんだよね」 ほう、とうなずく声がする。 いつの間にかこちらを向いて、けだるそうな目をしていた。眠たいのか、瞳を閉じたり開けたりを繰り返している。 「でも、初めて会ったとき元クラスメートがどうか確証が持てなくて、初めましてって言ったらレベッカさんも初めましてって返したから、きっと気のせいなんだろうな」 「…報われないなぁ」 「ん、何がだ?」 「なんでもないよ。…蒼斗は、男女間の友情って信じる?」 「まあ、俺は信じてるぞ。レベッカさんもtaさんも俺の友達だしな」 そう言い切ると、またあいつは大きいため息を吐いて、睨んだような蔑んだような目――所謂ジト目で俺を見た。 ああそうとかいう適当な返事を返してから寝返りをうつ姿は猫のようだった。 「常陸蒼斗です。京さんはいらっしゃいますか」 インターホン越しに言う。 昨日の約束通り、11時に京の家に着いたのはいいが、チャイムを鳴らして最初出てきたのが京の父親ということで、無駄に緊張する。 「少し待っててくれ」という声の後、暫くしてからドアが開いた。 「…蒼斗?」 「京!」 顔だけを隙間から覗かせ、京が俺の名前を呼んだ。 少しはにかんだような表情で、「久しぶり」とだけ言った。 「ごめんね暫く連絡し…きゃっ」 そろりと出てきた京を思い切り抱き寄せた。 1年は会っていなかったうような感覚が一気に押し寄せてきて、胸が苦しくなる。 それに比例するように抱きしめる力も強くなっていく。 髪から香る匂いが懐かしくて、思わず安堵した。 「あ、蒼斗苦しいよ」 「あ、ご、ごめん」 京の家の前ということも忘れていた。 ご近所さんからの微笑ましい視線に顔が赤くなるのは気のせいじゃないだろう。 それじゃあいこうか、と切り出して京は俺の手を握った。 「あ、やっときた」 「え…」 京の家から最寄駅のホームに行くと、どうも見慣れた奴が歩いてきた。 見慣れた、というか、そうとは少し違うのだが。 「遅かったね。その人が京さん?」 目の前にいて、話しかけてきているのは貴彰だ。 貴彰なんだが…。 「そのスカートと髪型はどうした…」 「似合わない、かな…?」 「いや、そうじゃなくて」 一言で言えば、女装して俺たちの目の前にいる。 フリルのついた短いスカートと、銀髪の長いツインテールをしてにやにやと笑っていた。 こっそり横にいる京の表情を見ると、とても困惑した顔で俺を見ていた。 「何でお前がいるんだ」 「何でって、ついてきちゃダメとも言われてないし。それに、俺は『二人きりはまた今度だ』って言っただろ?」 「なんだその屁理屈」 「屁理屈も理屈だろ? …なんちゃって」 どっかのゲームで聞いたようなセリフを言ったと思ったら、京とつないでいないほうの手を取り腕を組んできた。 京の困惑の色が一層深くなる。 「蒼斗、知り合い…?」 パッと見、女装しているだけあって女性に見える貴彰は、俺たちの関係を疑わすのには充分だ。 口角を釣り上げた顔を崩さず今時の女の人みたいな仕草をしているのは軽く吐き気を催しそうだった。 「えへへ、初めまして。蒼斗のかの」 「お・と・う・とです」 「お、弟さん?」 こいつはちゃっかり何を言おうとしているんだ。 京は苦笑したままでいる、というより、どんな表情をしているか見るのがとても怖くて確認することができなかっただけなのだが。 「俺が先に誘ったんだけどね」とか「恋人優先したい気持ちもわかるけど」とかわけのわからないことばかりの論理を押しつけられ、最終的に一緒に行くことになってしまった。 どっちにしろ、元々寄ろうと思っていたところの最寄駅は館からのと同じでもあるから、きっとすぐに帰ってくるのだろうと考えておくことにした。 結果、本当に甘い考えでしかなかったのだけれども。 「蒼斗、人に夢と書いて儚いだよ」 「煩い…」 ちゃっかり京に自己紹介やらをして馴染んでしまった貴彰がいるのが妙に腹立たしかった。 デパートに到着しても右手には京の手左手には貴彰の手と、はたから見れば両手に花のような状態なのだが、如何せんまわりからの視線が微妙に痛いのと、片方が弟の手ということで少しげんなりした。 と、ふとしたように貴彰が口を開く。 「あ、俺雑貨屋さん行ってるよ。長くなるかもしれないから、二人は他の所見てきたら」 「そうなのか? てっきりお前のことだから、どこまでもついてくるのかと思ったよ」 「あー、そうしてほしい?」 「勘弁してくれ」 「冗談だよ」と笑いながら手を離す。 その所為か、今まで繋いでいた分、手のひらが寒気さを感じた。 手を胸の前で小さく振り、また後でメールするとだけ言い残して別れた。 「じゃあ、行こうか」 「…うん」 目を合わせ、ぎゅっと手を繋いだら、京顔を赤くして頷いた。 その姿がとても可愛らしくて、思わずにやついてしまう。 「じゃあ、洋服でも見に行くか? その後、中のカフェにでも入ろうぜ」 「うん、お腹の減り具合もそのぐらいには調度いいだろうしね」 エスカレーターの振り返り際に香った鼻腔を擽るような甘いシャンプーの香りがやっと京に会えたという気持ちを高ぶらせた。 「それにしても、面白い人だね」 「え?」 「弟さん」 「あ、ああ…まあちょっと見ないうちにかなり変わったみたいだけどな」 「…お母様たちが離婚されてからだっけ」 「ああ…髪の色も黒だったんだがな。何で行き成りあんな色にしたんだろうな」 洋服屋の試着室のカーテン越しに話す。 京に選んでもらったジーンズとベルトの組み合わせが中々良くてどれにするか迷う。 京の洋服はというと、俺が似合うと思ってもやはり京の好みではないらしく、可愛いとは思うけど似合わないからとかわされてしまった。 「一度、話を詳しく聞いてみるべきじゃないのかな」 「うーん、最初に聞いた時、母親の再婚相手の名前を言った途端不機嫌になっちまったしな」 「いつかちゃんと話してくれるのかもしれないけど、案外頼りたいけどうまく甘えられないだけなのかもよ?」 試着室のカーテンを開けて店員さんに服を返すと、俺越しに試着室内の鏡に小さくポーズをとる京がいた。 小首を傾げて問いかけた瞳は、どこかぼんやりそっぽを向いているようだった。 そして、ちょっと微笑んでこう続ける。 「この後、落ち合った時にでも軽く聞いてみたらどう?」 「開けた場所であいつが言うとは思わないが…」 「だからこそ、話せることだけでも教えてくれるんじゃない」 「そうだな…まあ、話せるだけ話してみるよ。ありがとうな、京」 「いえいえ、恋人のご家族が困ってるんだもん、他人事じゃないよ」 ほら、と背中を押され、携帯を開くとメールが一件届いていた。 買い物が終わったから何処かで休憩したいという貴彰からのものだった。 どうしようかと京に相談したところ、当初の予定通りカフェにしようということになった。 それから、一つ上の階にあるカフェで待ち合わせようと返信して、右手を差し出す彼女に応えた。 京とカフェに向かう途中、あいつの背中のことを思い出した。 あの傷だらけの背中が原因で誉さんの家を飛び出したのなら、髪の色を変える意味などあるだろうか。 そう考えているうちに、銀髪の目立つツインテールがきょろきょろしているのが見えた。 あいつが俺たちに気が付くと、大きく手を振り、駆け寄ってきた。 「遅かったね。何買ってたの?」 「ああ、京に洋服見てもらってたんだ。お前は?」 「歯ブラシとか色々」 手に下げた雑貨屋のロゴが大きく入った紙袋を見せるように胸のところまで上げ、それから少し微笑んだ。 喉乾いたから早く行こう、と催促する貴彰に京がふと声をかけた。 「ごめん、ちょっとお手洗い行ってからでいい?」と、カフェからすぐ右に見えるトイレの看板を指差す。 「化粧、直してきたいから」 「おう、じゃあ待ってるよ」 「ごめんね、すぐ済ませるから」 「貴彰、お前も行くか?」 小走りで行く京の姿を見送ってから貴彰に目を配るが、答えはノーと返ってきた。 「俺はいいよ。それより、この昼食は蒼斗のおごりでいいんだよね?」 「どうしてそうなる」 「京さんにいいとこ見せるチャンスだよ」 「そういう問題か。京の分ならともかくお前の分は関係ないだろうに」 そんなこんなと軽く会話をしているうちに京が戻り、店内へと足を運ぶのだった。 結局、会計は俺が全て払うという結論に至った。 メニューに並ぶケーキの写真に目をうっとりとさせる表情を見てると、京も本当に可愛らしい女の子だと思う。 テーブルに並べられたコーヒーやミルフィーユ、ミルクティー、ショートケーキらはその味の通り香りを通して脳を甘く刺激するようだった。 しばしそれらを堪能した後、京が合図するように俺と目を合わせ、そして頷いた。 「あのさ、貴彰。前背中のことで話してくれた時に、誉さんの家から逃げ出したって言ってたじゃないか。あれってどういうことだ」 貴彰の左手が止まる。フォークの先は一瞬迷ったように宙を彷徨い、一つのため息の後皿の端に置かれた。 「彼女には、どのくらい話したの」 「俺たちが別居してたってことぐらいだ」 「…こんな外で話すようなことじゃないとは思うんだけどな」 「外だからこそ、私がいるからこそ、話せることは話せるんじゃないかって思ったの。迷惑なら謝るわ。蒼斗も心配してるし、よかったら話してもらっていい?」 京が心配そうに貴彰を見る。頬杖をついたあいつの目はフォークの先をただ見つめているだけだった。 「そうだなぁ…」ため息交じりに貴彰は言う。 それから、おもむろに口を開いた。 「背中のことが一つっていったら一つ、かな」 「その言いようだと、理由はそれだけじゃないみたいだな」 「……」 そのまま黙り込んで、髪先をくるくると弄る。 そこから先は何を言っても答えそうにはなかった。 きっと、あの背中の傷は誉さんにつけられたものだ。それ以外に原因があるとすれば、いったい。 「ねえ蒼斗、この服、似合うかな」 「へ?」 京にも背中の傷のことを説明しようかと考えていた時、唐突に予想もしていなかったことを言われた。 今までの流れで、どうしてそうなるんだ。京も少しキョトンとした顔をしている。 「変じゃない、かな…?」 小首を傾げて、本物の女性のように振る舞う。思わず肯定しそうになる雰囲気があった。 女装をしているだけあって、爪も手入れしてあるようだったし、薄化粧も施してある。 そしてなにより、あの人に似ているんだ。 「いや、似合ってると思うよ」 思ったままを口にした。 否定する程似合っていないわけではないし、どちらかといえばさっき返答した通りなのだ。 「ほんと?」 「嘘なんかついてどうすんだ」 一瞬で目を輝かす。 が、その嬉しそうな表情も、たった一言であっという間に消えてしまった。 「母さんに、似てると思う」 「…あ…」 血の気が引いている、ように見えた。 貴彰は小さな声で、そっかと呟いてから口をぎゅっと結んだ。 「…どうした?」 「…ううん、何でもないよ。…そっか、母さんに似てるのか…」 「そっか」と何度も繰り返す貴彰。 その様子をじっと見ていたが、やはり貴彰は母親似だと思う。 目元や顔立ち、雰囲気含めそんな感じがするのだ。 少し冷めたミルクティーを口に運び、ショートケーキにフォークを刺した。 ―――――― 「ごちそうさまでした。あーお腹一杯」 「蒼斗、ごちそうさまでした」 会計を済ませた後、二人は俺にそう言った。 貴彰の「お腹一杯」においては、話したんだからと追加の注文をいくつもされたからだ。 畜生と心で悪態をつきながら小銭だらけになった財布をしまった。 「いやー蒼斗も太っ腹だねえ」 「てめえ…帰ったら覚えてろよ」 「やっぱり私の分も払おうか?」と京が俺をなだめるが、ここで「はい」と答えられるわけがない。答えは当然大丈夫、だった。 「気にしなくていいよ、京。そんなことより、この後どうしようか」 「うーん、そうだね。どうしようか。蒼斗はどうしたい?」 「俺も特に思いつかないんだよな」 貴彰はこの後も一緒に行動するんだろうか。それによって行きたいところも変化するのだけれども。 そう考えた直後、服の袖を誰かに引っ張られた。 「あ、蒼斗、俺トイレ行ってきていい?」 貴彰だった。 少し前かがみでもじもじとしている。もしかして、喫茶店にいた時はずっと我慢していたのだろうか。 「さっき行っておけばよかったのに」 「煩いばか。後でまた合流したいから、二人で好きなとこ行っててよ」 「お、おう。じゃあ、また後でメールくれよ」 「うん。京さんごめんね」 軽く会釈をしてから、トイレのある方の通路へ走って行った。 俺と残された京はというと、また右手と左手を繋げて歩き始めたのだった。 とりあえず、京に似合う髪飾りを探そうとアクセサリーショップに来たわけだ。 試しに着けた赤い髪留めが真っ黒な髪、真っ白な肌、真っ赤な唇とアクセントになって何とも綺麗だった。 「それにしても、何か意外だったな」 「何が?」 「あいつが、京に謝ったこと」 「うーん、そうなの?」 「いや、あいつ少し自己中心的なとこあるからさ」 髪飾りの次はネックレス、ピアスと京の指が躍る。 何かほしいものがあれば買ってあげたいが、彼女は何も言わなかった。 「ねえねえ蒼斗、将来さ、綺麗なピアス買って、一緒に片方ずつつけたい」 「ピアス? 京ってピアスの穴あけてたっけか」 「ううん、開けてないよ。蒼斗もだよね」 「ああ、一度も開けたことないな」 京が俺と自身の耳たぶに触れる。髪を耳にかけても、穴は見つからない。 しかし、いざやるとなると抵抗があった。 ピアスが置いてある棚に構えてるピアッサーの針がなんだか恐ろしく見えた。 「ふふ、今すぐじゃなくていいよ。私もピアスの穴開けるの怖いから。そうだな…何かの区切りみたいな感じにしてみたらいいかな」 「区切り、というと?」 「それこそ、付き合って10年目とか、け、結婚、したとき…とか」 「お、…おう」 自分で言っておいて、耳を赤くする京。 それは可愛らしい以外の何物でもなくて、俺自身も顔が熱くなった。 俺が想像しているより恥ずかしいのか、何か話題を移そうかと目を泳がせていた。 と、彼女の眼にあるものが一つ入る。 「あ、そういえば…蒼斗と、連絡できなかったとき、貴彰くんからお花が送られてきたの」 綺麗な花の形をしたピアスを手に取り、京はそう言った。 「花? 貴彰から?」 「うん、小さな鉢に咲いた、クロッカス。紫で綺麗だった。最初は誰かわからなかったけど、“常陸貴彰”って書いてあったし、蒼斗の兄弟ってことも書いてあったから」 「わざわざ昔の名字で…。あれ、でも京ってあいつと面識あったっけ?」 「ううん、ないよ。今日が初めて」 首を横に振る。 そこで、あれ、と不意に疑問が浮かんだ。 「京、連絡できなかったときって、どういうことだ。なんか事故にでもあったのか」 「…そ、れは…」 なあ、ともう一度問いただそうとする。 しかし、それも一つの怒号によってかき消された。 「――離せ、この野郎!」 「――っ!?」 「っ、い、今の声貴彰くん!?」 「ああ、多分下の階だ。行こう!」 エスカレーターを駆け下りる。 焦りと変化する景色が吐き気を催す。 「――いた!」 最初は周りを考慮して軽く走る程度だったのが、いつの間にか全力でかけていた。 京は少し遅れて俺のことを追いかけてくる。 わずかにできた野次馬とそれを避けた人の奥にいたのは、あいつともう一人の二つの影だった。 「司さん、司さん、何処に行ってたんだよ。一緒に帰ろう」 「黙れ! 俺は母さんじゃないって何回言ったらわかるんだよ!」 母親の再婚相手――誉指宿さんが貴彰の腕を力強く握っていた。 それを拒否する貴彰の顔は、今まで見たことのないくらい恐怖と怒りに満ち溢れ、声をかけることさえ躊躇われた。 「樹里だっているんだ、そんな顔したらダメだろう」 「あいつはもういない、母さんと一緒に殺されたんだ。いい加減にしろよ!」 「――貴彰!」 あいつの名前を呼ぶと、はっとしたように貴彰が振り返った。 誉さんに捉えられていないほうの腕を、藁にもすがるようにこっちへのばす。 その一瞬、誉さんの空っぽのような双眸と目が合った。それは背筋が凍る程恐ろしく、生気など全く感じられなかった。 俺の声に驚いた誉さんは握った手の力を緩める。その隙に、俺はあいつの腕を強く掴み、自分の方に引っ張った。 「あ、蒼斗…」 誉さんの握る力が強かったのか、あいつの腕には真っ赤な手のあとが残っている。 腕の中にいる貴彰は、今にも泣きそうな目で俺のことを見ていた。 「蒼斗君、かい?」 「ほ、誉さん…」 「…ぁ…わ、私は一体…」 急におろおろとする誉さんにはっとした。 またあんな風に騒がれる前に、行かなくては。 気が付いたら、人ごみをかき分け、貴彰の手を引いて京と走り出していた。 [編集][コピー] 04/28 18 35 SH005(e) [15] ほす [編集][コピー] 05/12 18 44 SH001(e) [16]たかあき 14 ――――――― 走って走って、息も上がってそれでも足は自然と止められなかった。 手を握る先の喘ぎ声さえも不安を煽るようで怖くてたまらなかった。 そして、糸が切れたように指が離れた。 「あっ…」 ぐしゃりと、何かが崩れたように転ぶ貴彰。 真っ白な顔と、震えている手が立ち上がれないと訴えかけていた。 「貴彰くん、大丈夫!?」 「おい、貴彰、平気か?」 「…はっ、あ、ごめん、足、すくんじゃって…」 京が焦ったような顔をする。このままでいることもできないので、「しっかりつかまれよ」と声をかけてから、貴彰の背中と膝裏に手を回した。 ぐっと抱き上げると同時に、背後から透き通るような声が聞こえた。 「――あの、どうかしましたか?」 問うてきた人物は、椿の髪飾りをしたあの女の人だった。 つばきさん、と名前を呼ぶと、どうもお久しぶりですと丁寧に頭を下げてから、こう続けた。 「私の家、この近くなんですけど、たまたま貴方のことを見つけまして。…何か、大変なようでしたので声をかけさせてもらいましたが…そちらの白髪の方はどうなされたんですか? 随分と顔色がよくないようですが…」 「ちょっと、色々あって…これから家につれていこうかと思ってたんですけれど…」 「あ…宜しければ一度、私の家のお店でお休みになられます? 店内で食事もできるようになっているので、落ち着くまではゆっくりできますよ」 「え、いいんですか?」 「勿論ですよ、アロエにナタデココに、卵のお礼がありますからね」 「それに、サービスするって言ったじゃないですか」そう言って、彼女は笑った。 京と目を見合わせ、俺たちは彼女の言葉に甘えることになった。 「貴彰、知り合いのお店に行くぞ。甘いもん買ってやるから、少し落ち着くまで休もうな」 貴彰は静かに頷く。口が、ぱくぱくと動いた。 「どうして、こうまでしたのに、あいつから逃げられないんだよ…」 消え入りそうな声でそういうあいつに、俺は何も返すことができなかった。 彼女の道案内に従うと、いかにも老舗というような和菓子屋に連れられた。 途中で京につばきさんのことを聞かれたが、彼女に名前を言っていないことを思い出し、そこで初めて自己紹介らしい自己紹介をしたのだった。 彼女のお店の中は和風のカフェといったような感じで、今としては少々新しい感じがする。 奥の席に貴彰を下してから、俺たちも座った。 [編集][コピー] 05/14 01 49 SH005(e) [17]たかあき 16 「ちょっと待っててくださいね、お茶持ってきますから」 つばきさんはそう言い残し、お店の奥へと消えていった。 貴彰の背中をさすってやると、少し落ち着いたのか顔色が段々と良くなっていっている。 それから一言、ごめんとだけ呟いて頭を下げた。 「大丈夫だよ、貴彰くん。むしろ一緒にいなかったらもっと大変な事になってたかもしれないし。ね、蒼斗?」 「あ、ああ、そうだな」 首を傾げて言う京を見て、最初から家にいればよかったのにというセリフを心の引き出しにしまった。 虚ろな目で、あいつは苦笑していた。 「…何でかわかったろ、あいつの家から飛び出した原因」 「……」 誉さんが狂った。いや、狂ったというより、嫌なことを無理やり違うことで書き換えてるんだ。 貴彰を、母さんと思い込むという方法で。 「蒼斗が、母さんに似てるって言った時、少し嬉しかったけど、少し悲しかった。あいつから逃げる為に髪の色だって変えたのに、それでもあいつには誤魔化せなかった」 テーブルクロスに染みがぽつりぽつりとできる。 あいつは顔を上げず、俯いたまま声を殺していた。 [編集][コピー] 05/14 01 50 SH005(e) [18]たかあき 17 ふと、湯呑があいつの目の前に置かれる。 湯気をくゆらせたそれは、茶柱を立てて存在感をいやというほど主張していた。 「どうぞ、お茶でも飲んでください。身体が温まると、落ち着きますよ」 そう言って、持ってきてくれた本人――つばきさんはほほ笑んだ。 俺と、京の前にも一つずつ差し出し、最後にテーブルの真ん中に三色団子が置かれた。 「私には何があったかわかりませんが、同じ女性が泣いているのは、見てられませんから」 「あ…ありがとう、ございます」 少し恥ずかしそうに貴彰が返す。 そうか、今思い返してみればこいつは今女装しているんだ。 こいつは弟なんですと弁解してみてもいが、それはそれで変な目で見られることになりそうだからやめておいた。 「私はお店のお手伝いがあるので、これで失礼させていただきますが、どうぞゆっくりしていってくださいね」 「何から何までありがとうございます。あ、お団子の代金は…」 「いいえ、いりませんよ。これくらいふるまわせて下さいな。何かあったら言ってくださいね」 人形のような笑顔を浮かべ、それではと店の奥へ踵を返した。 「…いい人だね」 お茶を一口すすりながら京が言う。少々渋かったのか、口をちょっと窄めていた。 「ああ、そうだな。とりあえず、お言葉に甘えさせてもらおう。貴彰、団子は一人一串だからな」 「…ばれたか」 皿に置かれた三つの串が空になる前に釘を刺しておいた。 右手に一つ、左手にもう一つつかもうとしていた貴彰は少ししゅんとしたような顔をして手を引っ込めた。 [編集][コピー] 05/22 22 21 SH005(e) [19]たかあき 18 ――――― 暫くし、貴彰にも笑顔が戻りつつあった頃に、もうお暇しようという話になった。 …のだが、そこで問題が発生した。 「…お腹痛い」 つばきさんに挨拶をしようと席を立った所、貴彰がそう言った。 「トイレ借りるか?」 「ううん、大丈夫、すぐおさまるから…ごめん、俺先帰るから、二人はこのまま出かけててよ」 「え、そんな。貴彰くん一人で帰らせられないよ」 京がそう引き止めるも、あいつは首を横に振るだけだった。 俺の顔を見合わせ、どうしようかと悩むところに、丁度俺たちを見つけたつばきさんが声をかけてきた。 「お帰りですか」 「あ、はい。お世話になりました。また寄らせていただきますよ」 「ふふ、ありがとうございます。…あら、白髪のあなた、血が出てますよ」 「え…?」 「ほら、足元」 彼女が指差す貴彰の足元には、確かに血が筋を作っていた。 指摘され、あいつは急いでそれを拭う。 「さっき転んだ時の傷だと思う、スカート短かったし、小石で切ったかも」 「あらあら。なら、リバテープ持ってきますから待ってて下さい」 「あ、大丈夫です。俺すぐに帰るんで」 「だから、お前一人で帰らすの心配って話ししてんだろ?」 こいつは本当にわかっているのかと、額を小突く。 不機嫌そうにその指を払われ、むっと口を結ぶ。 「だから、大丈夫だってば。変に心配しないでよ」 「大丈夫って、それで俺たち二人がそのまま遊びに行くわけいかないだろ」 「…うーん、それなら私の友人に送らせましょうか?」 小首を傾げ、つばきさんが提案する。 「そんな、そこまでしてくださらなくても」 「いいえ、いいんですよ。あの子どうせ部屋で暇してるんでしょうし。館の管理だとか言って、どうせ敷地内散歩しながらお菓子食べてるだろうから」 「え、館って…」 「黒の館って、マンションだかなんだかの経営してる子です。信用はできる子ですから、安心してください」 「…もしかして、その人の名前って黒猫って言いますか?」 「あら、そうですよ。何故わかったんですか?」 「俺、そこ住んでます」 あらま、と口元に手を当て、大げさそうに眼を見開いた。 数分後、バイクの轟音と共に噂の本人がつばきさんのお店に来たのは言うまでもない。 [編集][コピー] 05/22 22 21 SH005(e) [20]たかあき 19 「事情はわかったにゃ。じゃあ、貴彰くん後ろに乗るにゃ」 大きなバイクを引き連れてきた黒猫さんは自分の席の後ろをたたきながらそう言った。 彼女の小柄な体型と比べると、黒く光るそれはとても大きく見えた。 貴彰は少し弱弱しくも返事をし、ゆっくりと誘導された通り座った。 「まさか、蒼斗さんが黒猫のマンションに住んでるとはね」 「マンションじゃなくて館だにゃつばき。そんなことより、明日の野球大会のお菓子は用意できてるにゃ?」 「ええ、勿論」 「あ、野球大会…もしかして、優勝チームがもらえるって和菓子は…」 「はい、うちの商品ですよ。といっても、私が試作しているものですが」 そうか、taさんの言ってた和菓子屋さんの娘さんって、つばきさんのことだったのか。 そしてまた、つばきさんはにっこりと笑って続ける。 「まだ開発段階のものを試食していただいて、アドバイスをいただいて商品化を検討するってことをしてるんです」 「うちはお菓子もらえるし、つばきはアドバイスがもらえる。お互いにとってもプラスにゃんだにゃ」 なるほど、と素直に思った。 「それじゃあ明日はよろしく」と黒猫さんがエンジンをかける。 貴彰が小さく手を振ったのでそれに答えようとしたが、バイクが発進するのが先だった。 「…あ、それじゃあ俺たちはこれで」 「つばきさん、ありがとうございました」 「いえいえ、お二人ともお元気で」 「また来ますね、ありがとうございました。今度はもっとゆっくりしていきます」 つばきさんは丁寧にも頭を下げ、別れを告げた。 この後の京とのデートは、「面白い管理人さんだね」という一言から始まるのだった。 二人で回れるだろうという所を行きつくした後、京の提案で彼女の家の近くの公園でゆっくりすることになった。「今日は天気がいいから、星が見れるといいね」と笑って電車に乗り込む。 時間帯を間違えたのかというほどの満員電車で、乃人さんとばったり会ったことを思い出させる。揺れも、あの時と同じくらい時たま乱暴で、時たま優しかった。 「丁度帰宅ラッシュだったみたいだね…」 「京、はぐれないようにしろよ」 ぎゅっと皮の薄い、女の子独特の手を握る。 京はそれにびっくりしたのか、肩が少し跳ねた。それから、俺の方を恐る恐る見てから顔を赤くするのだった。 俺の方を見る瞳は嫌という程澄んでいて美しいという言葉が似合っていて、あれだ、カラコンなんて紛い物をつけなくても、京は十分綺麗だった。 「わわっ」 と、不意にカーブに差し掛かるところで京の身体が揺れ、足がもたつく。 俺はすかさず握っていた手を強く引っ張り、抱きしめるような形で京を受け止めた。 「あ、ありがとう蒼斗」 「……」 「…蒼斗? あ、あの恥ずかしいよ」 久々の京の身体の感触に欲情するように、頭ではわかっていても腕も何も彼女を離そうとしなかった。 退社したてのサラリーマン、学校帰りの学生、買い物帰りの主婦、色々な視線がこっちを刺すのがわかるが、それでもだ。 そのまま京の髪や首筋に顔を埋め、鼻一杯に懐かしい匂いを嗅いだら、少しだけ涙が滲んだ。 [編集][コピー] 06/14 15 40 SH005(e) [22]たかあき 21 「も、もう。恥ずかしかったんだからね」 「だからごめんって。なんかジュース買ってあげるから」 「じゅ、ジュースでご機嫌をとるなんて」 「いらないの?」 「…ミルクティーがほしいです」 「はいはい、素直でよろしい」 電車を降り、開口一番が文句だ。まあしょうがないし俺もいけないとは思うが、ミルクティー一本で機嫌を直してくれる京も京で甘いと思う。 自販機で京の分を買った後、俺も俺で怪しい色をした液体が入っている缶を選ぶ。いつもそれを見て京は苦笑いするのだが、もう慣れたようで「またそれなんだ」と笑うだけだった。 「よくそんな変なの飲めるね」 「案外いけるんだぞ。たまには京も冒険してみろよ」 「あー…私はいいや」 今度こそ苦笑された。 コンビニで軽食も購入する。それから京の家のほうに歩いて暫くすると、大きく開けた公園に到着した。本当に彼女の家とここまで目と鼻の先なのだが、どうも人通りが少なく感じる。空っぽという言葉が似合うような場所だった。 「ここの近くにね、女子学校があったんだけど、廃校になっちゃったんだよ。それまでこのあたりはすごい賑やかだったんだよ。…っと、よいしょっ」 鉄棒の上に腰掛ける。どうもベンチの上よりそっちの方がお好きらしい。 隣をぽんぽんとたたかれ、同じように腰を据える。 「よっと…ははは、鉄棒とか懐かしいな」 「あ、私逆上がりできなかった。蒼斗、できる?」 「多分なー。暫くやってないからわかんないけど」 足をぶらつかせ、視線を下に落とす。地面が遥か下にあるような錯覚に一瞬陥る。 [編集][コピー] 06/29 00 57 SH005(e) [23]たかあき 22 あまりにも酔ってしまいそうな感覚に思わず上を向くと、空に星が沈んでいた。 京も俺につられてか、上を向く。 「お星さんだねえ…」 「もうちょっと晴れてればもっと綺麗に見えたかな」 「ふふ、そうだとしても蒼斗のほうが綺麗だよ」 「何言ってんだ」 悪戯っぽく笑って、それからじっと俺を見つめる。 「私は?」 「…ナニ、もしかして君の方が綺麗だよとか言うべきなのか」 「うん」 「そんなクサいセリフ生まれてこのかた使ったことないぞ…」 「いいじゃない、私が初めてだよ」 言葉だけ抜くと、とても余裕そうに見えるのだが、当の本人は顔が真っ赤なのである。 白い肌に映える、綺麗な赤だ。 「…ねえ蒼斗、いつか一緒に星を見に行こう。ここより空も澄んでいて、綺麗な所。私、そこで君の方が綺麗だよって言ってもらいたい」 「…ああ、わかったよ。いつか、絶対な」 身体を支えている手のひらをそっと重ね合わせる。 お互いがお互いを見つめあう距離が、段々と狭くなっていく。 あと数センチ、数ミリ。京の瞼が下りて、それから―― ――ピリリリ! 着信音。 びっくりして思わず鉄棒から落ちそうになる。 なんとか体制を立て直すものの、携帯はけたたましくなり続けるのだった。 「……蒼斗ぉ…?」 「…あ、ごめん、マナーモードにし忘れてたみたいだ…っくそ、誰からだよ」 少し不機嫌そうな顔で頬を膨らませる。携帯の画面を見ると、貴彰の携帯からだった。 電話に出ようとボタンを押す刹那、京の手がそれを止めるように携帯を覆いかぶさる。 「京、貴彰からのでん」 わ、と最後まで言えなかった。唇が一瞬柔らかいもので塞がれた。 京のまたリンゴのように真っ赤な顔が見えた後、「どうぞ電話に出なさい」と促された。 [編集][コピー] 07/14 00 24 SH005(e) [24]たかあき 23 「…も、もしもし」 「あ、蒼斗…?」 電話がぎりぎり切れる前に出れたようだ。こっそりと京の方を見ると、ごほん、とわざとらしく咳払いをされた。 一方、貴彰のような弱弱しい声で俺の名前を呼んでいた。 「おう、どうした貴彰」 「今、Lv.57さんの部屋にいる。蒼斗は、まだ外だよね。今日は帰ってくるの」 「え、なんでレベッカさんの家にいるんだ」 「ちょっと体調悪くなっちゃって、きついんだよね。で、帰ってくるの、こないの。帰ってくるのならご飯頑張って作って待ってるから」 「あー…」 もう一度京に目配せをする。多分、考えていることは同じだ。 「今日は食べて帰るから。貴彰、先寝てろよ」 「わかった。あと、今晩はLv.57さんのとこに泊まるよ」 「え、レベッカさんはいいって言ってたのか? ていうかなんでまた」 「いいって言ってた。理由については秘密。じゃあ、またね。お休みなさい」 ぶつっ、という音と共に、半分強制的に会話を切られた。 少々の違和感を引きずりながら携帯をポケットにしまうと、また京の視線が絡んだ。彼女がほほ笑む。 「ふふ、蒼斗顔真っ赤にして電話にでて面白かった」 「な、う、煩い」 お互い耳まで真っ赤だ。 それから、見つめているうちにどちらともなく二人の距離を狭くしていく。 今度こそ、世界は俺と京と二人だけになった。 ここを編集
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行為 運営の見解 wikiの見解 二度曲げ 問題なし 問題なし バグストは禁止。 ※1 ※2 バグスト 不具合 禁止行為 最前列打ち 異常な傾向 望ましくない行為 突進打ち 問題なし 条件付きで可 打撃時、最前列打ちと同じ位置にくるようなものは不可 ※3 ラグ打ち 不正行為 不正行為 兄弟デッキ 問題なし 問題なし ただし、不正行為をしてる場合はNG チャットやメールで暴言 迷惑行為として禁止 迷惑行為として禁止 遅延・放置する行為 迷惑行為 迷惑行為 故意暴投 控えるべき行為 迷惑行為 故意落球 避けるべき行為 望ましくない行為 ※1…外角の二度曲げ・多段曲げ自体も問題はない。ただし、それを利用したバグストは禁止行為となる。 ※2…BLメインリストの外角多段曲げはバグスト目的の投球のことです。 ※3…常に最前列or突進打ちは避けるべき。河川敷では尚更。
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